Crazy Love
もしかしたら理央といれば芹のことが忘れて行けるかもしれない、と思うようにもなっていった。

それでも、去年の6月の初め頃、理央から改めて「付き合ってほしい」と言われ、やはり俺は戸惑った。

多分俺は、理央のことを好きになりかけている。しかし前回の恋愛のような燃え上がるような想いとは全く違う類(たぐい)のものだ。

まっすぐ想いをぶつける理央に対して、半端な気持ちで付き合うことは出来ないと、俺は言った。

すると理央は

「大丈夫! 前の彼女のこと想っててもいいよ。私が忘れさせてあげるから」

と言い、ニッコリと自信ありげに笑った。
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