さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
一枚の葉が、木の枝からひらひらと舞い落ちた。
・・私って、本当にドジだ。何言ってるんだろう。
こんなこといったって、サジがあきれるだけなのに。
沈黙が苦しくて、レイラは俯いた。
泣くまいと歯を食いしばったのに、涙は正直に衣をまだらに染め上げる。
きっとサジは、軽蔑のまなざしを向けているに違いない。
かたく目を閉じたレイラは、
サジが蜘蛛の糸にからめとられたように身動きできずに自分を見つめていることなど、
まるで想像できない。
一瞬、サジの大きく見開いた瞳が、三日月のように細められた。
「わかった」
「え・・・?」
「わかったと言ったんだ」