さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~
・・きゃあぁっ!
あまりのす速さに、悲鳴を上げることもできない。
サジは、レイラの腰をさらって立ちあがると、
自分の体にピタリと引き寄せ、あっという間に馬上へと抱え上げた。
「行くぞ」
「えぇ?!ちょ、ちょっとまって!」
「ユーリに見つかると面倒だ。急ぐぞ!」
言うがはやいか、サジは馬の腹をけると、
一片の躊躇も見せず、駈け出した。
「待ってよ!一体、どこへ行くの?」
「私の後見人のところだ」
「後見人って。どこにいらっしゃるの?」
「むろん、レガ国だ」
「えぇっ?!サジっ!」
「もうしゃべるな。舌をかむぞ」
「で、でも!きゃっ!」
必死の形相で馬の背にしがみつくレイラの姿を、
サジはどこか面白そうに眺めた--。