さらわれ花嫁~愛と恋と陰謀に巻き込まれました~



・・きゃあぁっ!



あまりのす速さに、悲鳴を上げることもできない。


サジは、レイラの腰をさらって立ちあがると、

自分の体にピタリと引き寄せ、あっという間に馬上へと抱え上げた。


「行くぞ」


「えぇ?!ちょ、ちょっとまって!」


「ユーリに見つかると面倒だ。急ぐぞ!」


言うがはやいか、サジは馬の腹をけると、

一片の躊躇も見せず、駈け出した。


「待ってよ!一体、どこへ行くの?」


「私の後見人のところだ」


「後見人って。どこにいらっしゃるの?」


「むろん、レガ国だ」


「えぇっ?!サジっ!」


「もうしゃべるな。舌をかむぞ」


「で、でも!きゃっ!」


必死の形相で馬の背にしがみつくレイラの姿を、

サジはどこか面白そうに眺めた--。







< 312 / 366 >

この作品をシェア

pagetop