ハニードハニー
5.ミステリアスガール
 授業中って……暇。

 休み時間には生徒達の会話であんなに騒がしい教室内も、授業が始まると教師の謎の言葉とチョークで黒板に書く音しかしない。

 そして今はもっとも呪文にしか聞こえない数学の時間。

 何も頭に入ってこない。


「はぁ……、退屈」

「声に思いっきり出てんだよ」

「痛っ! ……叩かないで下さいっ」


 頭をあの分厚い数学の教科書で叩かれた。


「暴力反対です!」

「どの口が言ってんだ。今日も遅刻したくせに授業中に外眺めてアホ面してた方が悪い」

「う……アホ面じゃないもん。生まれつきだもん」

「生まれつきアホ面って救いがねぇな」


 ああ、ムカツク。

 教師のくせにこの口の悪さはないと思う。
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