ハニードハニー

「小野寺先生はその口の悪さを直した方がいいですよ。あ、生まれつきなら仕方がないですね」

「……こんの可愛くない口だな。後で職員室に来い」


　誰が行くか。

　先生に睨みを利かせて見たが鼻で笑われただけで授業を再開された。

　外を見るとこれでもかというくらい青空が広がっていた。

　……台風でも来ないかな。

　グラウンドでは他のクラスが体育をしていた。

　運動はあまり得意じゃないなあ。

　ふと校門を見ると車が止まっていた。

　黒の高級車だ。

　学校になんの用事があるんだろう。

　しかし、その高級車から出てきた人物によってそんな考えは打ち消された。


「し、社長！？」


　机に手をついて勢いよく立ち上がる。

　椅子が音を立てて倒れた。