花よりも美しく


────ビクッ


忍に名前を呼ばれて、月子が微かに震える


「あ、あの・・・ッ」


月子が真子の後ろに隠れる


「兄さん?」

「・・・・・・しばらく、席を外しますので。すみません」


立ち上がり、忍は理生たちを追い出すように、和室から出た


「何故月子を連れてきたんだ?」

「嫌なら連れて帰るよ?」


理生がにっこりと笑う


「す、すぐに帰るので・・・」

「なんなら、晩ご飯もご馳走してくるけど?」


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