花よりも美しく


理生の提案に、忍が眉間にシワを寄せる

ため息をつくと、忍が月子の手を引っ張って、奥へと歩いて行ってしまった


「え?な、何・・・?!」

「月子ちゃん・・・」


困惑しながら、真子は連れ去られるように消えていく月子を見送った


「・・・・・・素直じゃないなぁ」

「・・・何か言いましたか?」


残された真子が、何か聞こえた気がして理生を見上げる


「ん?いや、何も」

「そう、ですか。・・・どうしましょうか?」


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