花よりも美しく


「警戒心と言われても・・・」


夫の弟を警戒する理由が、月子には分からない


「あ、いや・・・」


忍は自分の言っていることがおかしいことに気づいて、黙ってしまう


「・・・・・・・・・・・・」

「・・・やっぱり、怒ってるんですね」

「・・・・・・は?」


月子の言葉が沈黙を破ると、忍が驚いたような顔をする


「勝手に来てしまったことを、怒ってるんじゃ・・・」

「べ、別に、妻が来るのに怒る理由は・・・」


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