花よりも美しく
そんな忍に、理生はおかしそうに笑う
「腹違いだけど、一応は弟だぜ?そんな風に出迎えるなよ」
「うるさい。なんの用だ?」
「月子ちゃんをデートに誘ったんだけど、兄さんのことを気にしてるみたいでね」
部屋に入ってすぐの所で立ち止まった理生は、忍の顔をうかがっている
それを分かっているのか、忍は感情を表に出そうとはしない
「連れてっても?」
「・・・・・・月子に任せる。彼女の行動を制限する権利など、僕にはない」