花よりも美しく


部屋を出て、月子は携帯を開く


『─────はい』

「月子、ですけど・・・」


戸惑いながらも、月子は懸命に状況の説明を行う


『──────分かった』


動揺しているのが、声を聞いただけで分かる

それでも、必死に平静を保っている


『月子は、どうする?まだ、実家にいたいなら・・・』

「いえ、戻ります。姉には、伝えておきますから。では・・・」


忍の言葉を待つことなく、月子は電話を切ってしまった


< 230 / 361 >

この作品をシェア

pagetop