花よりも美しく


眠る赤ん坊の隣に、懐かしい笑顔


「・・・・・・・・・・・・あぁ」


麗子の前に座り、自然と目が眠る赤ん坊に向いてしまう

その視線に気づいたのか、麗子が申し訳ないように微笑む


「・・・・・・・・・・・・辰彦の子、か?」

「自分の子だとは、思わないのね」


言われて、忍は一瞬表情を変えたが、すぐに無表情に戻る


「・・・思わない」

「そう・・・。うん、貴方の子じゃないわ。あの人、辰彦の子ども」


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