花よりも美しく
愛しき月を忍ぶ


春が近づく中、園村 忍は不思議でならなかった

月子とようやく、心から通じあうことができ、家族にも笑顔で報告することができた

しかし、何故だろう?

母・美登里と、祖母・珠子の喜びように、違和感を感じてしまう


「理生、母さんたちは、何かあったのか?」


母たちの姿を盗み見しながら、すぐそばを通りかかった弟を捕まえて、聞いてみた


「何か、って・・・。結婚式の準備をするとか言ってたけど?」

「誰の?まさか理生、とうとう柴田さんと・・・?」


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