花よりも美しく


「・・・好きだと言ってくれないと、その方が困るな」

「・・・そんなの、ズルいわ・・・」


忍の指先が、涙を拭う


「大人はズルいものだからな。・・・好きだよ」

「・・・・・・・・・私も、好き、です・・・・・・」


涙はまだ、流れてる

それでも、笑ってる

月子が笑ってるなら、それでいい

だから、今は彼女の涙を拭っていよう



この腕の中に、間違いなく【花】は咲いた



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