青空メロディ
「もしかして、歌の指導とか作る時にしてもらってたりするの?」
「指導もそうだけど、手伝いみたいなもん。助手的存在?まぁ、前より静かになったのは俺の成長だと思いたい」
そう言って笑った要は、本当に音楽が好きなんだと思った。
どうやらこの分だと家族もみんな音楽が好きそうな勢いだ。
……でもやっぱり愛海ちゃんをカラオケに誘うのはやめようと思った。
なんか、愛海ちゃんの意外な一面を知ったみたいだ。
「あー……空が赤くなってきた」
「あれ、ホントだ」
気付けば西の空は赤らみ始め、さっきとはその姿を変え、紫色の雲が空を描いていた。
「帰るか」
「今日も忙しい?」
「急がなきゃだからな。じゃ、また明日」
「あぁ。また梅亜情報教えてくれ」
俺たちはそれぞれ帰って行った。