青空メロディ
「さっき陸ちゃんに会ったから連れてきちゃった」
俺の隣にいる愛海ちゃんが笑って要に言った。
とても幸せそうな笑顔で。
愛海ちゃん、梅亜のライブに大満足なのかもしれない。
でも、次の一瞬で俺に視線を向けたところを見ると、もしかしたら俺がずっとあの日の約束を守っていたこともそうなのかもしれない。
「まさか要が梅亜なんてな。ファンすら知らない情報ばっかり知ってると思えば……」
「……悪かったな」
本当に驚いた。
知り合いに梅亜の身内がいるのかもしれないとまでは思っていたけど、まさか本人だとは思わなかったから。
教えてくれなかったことに、ちょっとだけムカついたりもしたけど。
「まぁ、親友は歌手でした。俺の自慢だろ?」