― 君 色 星 ―





「今まで君のやってきたことからすれば、痛くもかゆくもない罰だと思わないか?」





俺はあくまで冷静に、ヤツに語りかけた。





「俺がやってきたこと?確かに俺は香織を騙したかもしれない。けど、香織はそれで喜んでいた。そうだろ、香織?」





気持ち悪い笑みと共にいきなり話を振られた香織は、俺の後ろでビクッと身体をこわばらせた。





香織に抱き締められた腰回りが、ギュッと締まるのを感じた。





「俺はみんなの喜ぶことをやっているだけ。それで俺も喜べるんだから、こんな素敵なこと、ないと思いませんか?」







…コイツ、完璧にぶっ飛んだ考えしてるな。





間違いなく、香織以上に。






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