龍馬! ~日本を今一度洗濯いたし候~
「インドでは、わが邦のように諸候が多く、争っている。
 ある諸候はイギリスに援助を乞い、ある諸候はフランスに援助を乞い、その結果、英仏のあらそいがおこり、この結果インドの国土は英、仏の手に落ちた。
 清国もまた、英国にやぶれた。アジアはヨーロッパよりよほど早く発展したが、いまはヨーロッパに圧倒されている。
 わが邦をながく万国と協調するためには、国家最高の主君が、古い考えを捨て、海外三、四の大国に使節を派遣すべきである。日本全土を統一したとしても、他国と親交を結ばなければ、独立は困難である。諸候が日本を数百に分かち、欧風の開化を導入することは、不可能である。
 西洋を盛大ならしめたのは、コンパニー、すなわち工商の公会(会社)である。
 諸候、公卿に呼びかけ、日本の君主を説得し、その命を大商人らに伝え、大商諸候あい合してコンパニーとなり、全国一致する。
 そのうえで天皇が外国使節を引見し、勅書を外国君主に賜り、使節を外国につかわし、将軍、諸候、人民が力をあわせ事業をおこせば、日本はアジアの大英国となるだろう」
 麟太郎は、九月十八日に二条城に登城し、慶喜に「今後も軍艦奉行になれ」と命令され、麟太郎はむなしく江戸に戻ることになった。
 麟太郎は、幕臣たちからさまざまな嫌がらせを受けた。しかし、麟太郎はそんなことはいっこうに気にならない。只、英語のために息子小鹿を英国に留学させたいと思っていた。
  
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