現実アクションゲーム
そう言えば、二葉はまだCGのことを知らないんだった。


二葉もここに送りこまれたと言うことは、CGの一人のはずだ。


だが、今は言うのはやめておこう。


真実を知ると、果てしない絶望が身を包む……


知らずに、クリアした方が幸せかもしれない。


俺は、どうせ消えてしまう。


最後になるなら、好きな人くらいは少しでも幸せにしてやりたい。


……いや、まだ諦めるな。


拓馬が、クリアすれば何とかする、と言っていた。


どうするかはわからないが、クリアすれば、まだ希望はある。


しばらく歩くと、前方から分かれ道が見えてきた。


右と左、二本に別れている。


「蓮……どっちだ」


拓馬がボソッと聞く。


「両方……」


とっさに出た。直感が、両方の道に行かなければならないと言っている。


「つまり……二手に別れると言うことか」


「わかんねぇけど……」


「一度、お別れだな。じゃあ、俺は左へ行く。蓮と二葉って女は、右へ行け」


拓馬はそう言うと、迷いもなく左の道へ入っていった。


どうして、そこまで蓮の言葉を信じれるのだろう。


「……行こうか」


蓮の言葉に、蓮と二葉は右の道へ入っていった。


しばらく、また廊下が続くようだ。歩きだす二人。


「蓮君……何で、道わかるの?」


その二葉の言葉に、ドキッとする蓮。
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