現実アクションゲーム
「私を倒せるかな?ハハハハハ」


そのとき、ハーディンの頭上にHPが表示される。


その数字は、1000。


「1000?」


少し、ホッとした。サメよりも高いものだと思っていたが、これなら何とかなるかもしれない……


「行くぞ、蓮!」


拓馬が瞬時に切りかかる。


もはや、蓮の目で追えるスピードではなかった。


俺も戦っていいのか……正直、足手まといになるだけのような気がするが……


ギィイィィイン!


わけのわからない音が鳴り響く。


拓馬とハーディンが、激しく攻防しているのだ。


お互いが数歩離れると、隙を探した。


そのとき、拓馬のHP50。ハーディンは、HP700。かなり効いている。ただただ見ている蓮。


だが、協力しないと勝てないことは目に見えていた。


拓馬のHPが50と言うことは、今の攻防で40減ったと言うことだ。


それに対し、ハーディンは300減った。これでは、HPの差で負けてしまう。


「……」


睨み合う拓馬とハーディン。果たして、あの戦いの渦に蓮が入っていいのか。


入ったところで、一撃で殺されそうな気がする。


「くそっ」


蓮はハーディンの背後に回ると、剣を構えた。その蓮に、反応するハーディン。


「!」


その一瞬の隙を、拓馬は見逃さなかった。


瞬く間に切りかかり、あっという間にハーディンのHPを100減らした。


その拓馬を思い切り吹き飛ばすハーディン。
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