現実アクションゲーム
「あ……」


思わず、声が漏れた。まるで、天使だった。


今まで見たことも無い、綺麗な女性だった。


思わず、女性が座りやすいように姿勢を正す蓮。


「……」


そのあまりの綺麗さに見惚れる蓮。


その瞬間、女性と目が合ってしまった。


「!」


慌てて目を反らす蓮。目の行き場に困り、オロオロと目を動かす。


キマズイ……


「上城……蓮……さん」


「え?」


その女性の言葉に驚き、再び目を合わせる蓮。


「何で、俺の名を?」


蓮が慣れない笑顔で聞く。


「初めまして。私は、佐藤香里と申します」


ニコッと笑う香里。あまりにも笑顔が可愛くて、再び目を反らしてしまう蓮。


その蓮に、一枚の紙切れをそっと差し出す香里。


「え?何ですか、コレ?」


その紙切れを手に取ると、香里に聞いた。


ところが香里はその質問に答えず、再びニコッと笑うと、前の車両に行ってしまった。


「えっ……え?」


首を傾げる蓮。何で、俺の名前を?小学時代の同級生か何かか?


とりあえず、受け取った紙切れを見る蓮。


そこには、一つの電話番号が書かれていた。


「え?何だ、これ……」


もしかして、香里さんの番号じゃ……逆ナン?


期待に胸が膨らみ、テンションが上がった。


あんな綺麗な女性に出会えるなんて……
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