秘密の恋の始め方

その⑤ 俺様だ女王様だと言いますが








「うっわ、奏太くん機嫌悪!」

「お前はいつでもテンション高いな」


ユズコか! と脳内突込みを入れて、出てきた例えに自分でさらに落ち込んだ。
俺の頭の基準はあいつに占領されてる気がする。

確かに男子寮のこの部屋に戻ってくるまでの間、結構な人数とすれ違ったけど誰も声掛けてこなかったもんな。

そうか、そんなあからさまな顔してたのか、俺。

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