秘密の恋の始め方
その⑤ 俺様だ女王様だと言いますが
*
「うっわ、奏太くん機嫌悪!」
「お前はいつでもテンション高いな」
ユズコか! と脳内突込みを入れて、出てきた例えに自分でさらに落ち込んだ。
俺の頭の基準はあいつに占領されてる気がする。
確かに男子寮のこの部屋に戻ってくるまでの間、結構な人数とすれ違ったけど誰も声掛けてこなかったもんな。
そうか、そんなあからさまな顔してたのか、俺。
メニュー
その⑤ 俺様だ女王様だと言いますが