秘密の恋の始め方
まるで大型犬みたいにのんびりのんびり穏やかな笑顔を浮かべてる高倉くんは。
実はバスケ部のエースで、身長も高い。
顔立ちもきれいで、ちょっと天然気味なところが何より可愛い。
ふふふとあたしは、千沙ちゃんが見たら確実に気持ち悪い!と切り捨てられそうな溶けた笑顔を浮かべた。
窓際の一番後ろ。
そんなある意味特等席で、教室で繰り広げられていたカナタ様コールなんて聞こえないと現実逃避してたんだけど。
「―――あ、僕。ユズコ――藤本さんの隣がいいです。
まだ来たばかりで心細いし、そこに幼馴染のユズコがいてくれたら、ちょっと安心かなって」
「―――――――はああぁぁああ!?」