秘密の恋の始め方
「…………は?」
からかうのも大概にしてよねとかなんとか、いつもなら言うような言葉は喉で固まった。
目の前にある奏太の顔が、瞳が、それを嘘だと否定させてくれなかった。
一瞬頭がパーんと真っ白になった後、あたしは叫んだ。
一気に情報が駆け巡りすぎてまた頭がパンクしそうになったけど、でも、駄目だ。これは。
「えええ!?」
「だから、ユズコのことが好きだって言ってるの」
思わず頭を抱え込んでしゃがみこんだあたしの上から降ってきた言葉は変わらなくて。