咲き乱れる桜の木の下で



「本塚さん……?」


おもむろに呼んでみた。


俺はびっくりした。


本塚さんがゆっくりと
振り向いてくれた。


本塚さんは…泣いていた。


涙が頬をつたってこぼれていく。


「どうしたんですか!?」


本塚さんは何も答えず、
ただ桜に目を映した。


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