恋の坂道発進―2010年バレンタイン短編―
やったぁ―――!!
ライバル達の視線から逃れて、トイレへ向かう。
トイレの鏡の前、真っ赤な自分の顔を見つめる。
「良かったね、なずな!!」
自分に言ってみる。
夢みたい。
高速教習、俺が乗ってやるって言ってくれた。
塩崎先生と高速道路・・・・・・
夢みたい。
頑張る。
私
頑張る。
HGだろうが、メタボのおっさんだろうが、我慢して練習する。
偶然、塩崎先生に当たることを楽しみにしながら、私は頑張ります。