罪恋

心のヒビ




俺がお茶を買いに出掛けると母さんと真央が2人っきりになった。



自動販売機でお茶を買って家に戻ると真央はいなかった。



「母さん、真央は?」


「…用事があるらしくて家に帰ったわよ」



母さんの様子が変だったが気にはしなかった。



次の日、学校にいくと真央の姿はなかった。


担任に聞くと風邪をひいたらしい。


俺は学校を早退し真央のお見舞いに向かった。



インターホンを鳴らし待っていると真央ではなく真央のお母さんが出てきた。



「真央は…風邪ひいててうつるといけないから今日は帰ってもらえるかしら、わざわざ来てくれたのにごめんなさいね」


「いえ、それじゃあ…これを真央に渡してもらえますか?」


俺は袋に包んである箱を手渡した。

お揃いのペアネックレスだ。


本当は昨日渡そうと思っていたが渡しそびれたため今日渡した。

真央ならきっと気に入ってくれるだろう…



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