きれいな夜に
「あー」とか「わー」とか
叫んでも すっきりしない

だからって 
ひっそり外眺めても

意味がない

悔しさがこみ上げる

思わず「自分だけ」なんて
馬鹿らしい気持ちがこぼれる

いつから
こんなに弱くなったのか

いや 
初めから弱かった気がする

それをこらえようとして
「もうダメだ」って

逃げ出そうとした

でも 掴んでくれた
引っ張ってくれる手があった

その手に僕は 
何もしてやれない

なのに 見捨てないと 
置いていかないと

言ってくれた

抑えていたものが 
あふれ出した

ああ まだ独りじゃないと
まだ時間はあると 

わかった今

もう少し頑張ろうと思う

いつか
「ありがとう」と言えるまで

「君のためにも」

(笑顔で言えるように)
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