妖怪愛物語
「私が知らない間にそんなことしてたなんてね」
「ごめんねなにも言えなくて・・・。家にまで置いてくれたのに・・・」
これは怒られてもおかしくないことだから、怒られる覚悟をしていたら、
「桜が悪いんじゃないじゃんか」
桜さんは、怒るんじゃなくて、私の頭に手をおいた。
「事情は分かった。これからは私がその狐の妖怪・・・蓮華だっけ?と会って仲間になればいいんだよね?」
「うん・・・迷惑ばっかごめんね」
私がそういうと、桜さんは明るい笑顔を私に向けてくれた。
「そんな迷惑だなんてこれっぽっちも思ってないよ」
本当にこの人はいい人だと思った。だからこそ、狐さんも空雅さんもこの人のことを好きになるんだ。
見た目も声も全部一緒なのに中身が全然違う。私なんかと比べ物にならないくらい綺麗な心を持ってるんだ。
「ありがとう」
初めて会った時からのお礼、そして本当はたいへんなはずなのに受け入れてくれたことに対するお礼、優しくしてくれたお礼。
桜さんがこのとき狐さんと出会ってなかったら歴史は今とは全然違っていたはず。