さくらんぼ

でも、今日はなんだかいい出会いの予感☆
よっしゃ!
そろそろ行くかーっ!!
「おかーさん!行ってくるからぁ」
ラッキーアイテムの黄色いヘアピンもしたし!
お母さんの声が遠くで聞こえる中、あたしはルンルンで家を出た。

「ぅわ。サム!」
高校生のあたしのスカートはもちろん短い。
露出された太ももが寒さを感じさせる。
でも!
「女は我慢じゃー!」
今日のあたしにはいい出会いがあるんだから!!
寒さなんかに負けてたまるかっ!
スカートはこれくらいがちょーどいい★
マフラーをぐるぐる巻いて、自転車にまたがる。
「行きますか」
そう言うと、あたしは学校へと自転車を走らせた。

「いちごーっ!おはぁ☆」
「ゆづじゃん★おはよっ」
学校に着いて、声をかけてきたのは、ゆづこと、
仲原柚月。
あたしの中学からの親友。
中2で転校して来たとき、一番最初に声をかけてくれたのが、ゆづ。
一番仲が良かったのも、ゆづ。
ゆづはあたしの大切な友達で親友なんだ。

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