Blood†Tear

日は沈み街灯が道を照らす中、彼方此方に点在する飲食店では大盛り上がり。


酒を飲み肉を食べご機嫌なのか四方から聞こえる笑い声。
酔った客は頬を赤く染め踊りながら歌を歌う。


ウェイターは手慣れた様子で客をさばき、キッチンでは手際良く料理を作る。




行列ができ人気がある様子の店の前、落ち着いた大人の雰囲気を醸し出す店の前、様々な店の前を通り過ぎ昼間のように賑わう街中を歩くコウガ達4人。


夜も遅いので、シェノーラと会うのは明日にしようと言い出したジーク。


さっさと要件を済ませてしまいたいという思いもあったが、疲れの溜まった彼等は何も言わず宿を探すジークの後を追う。




暫く歩いた後、三階建ての小さな宿の前で足を止めたジーク。

彼はその宿の中へと入って行った。



扉を開けるとカランカランと客を知らせる鈴が鳴る。



その音を合図に受付にオーナーと思われる人物が現れた。




 「悪いんだけど、他あたってくれる?」


コツコツとヒールの音を響かせ姿を現したのは、青い髪に青い瞳、左目尻に目立つ黒子のある長身の女性。
長い髪を巻いた彼女は煙草を片手に腕を組む。




 「あらジーク。久しぶりね」


 「どうも、フィーヤ。元気にしてましたか?」


冷たく言い放った女性だったが、訪問者の顔を目にした瞬間彼女は態度を変えた。


2人は顔見知りなのか、軽く握手をし挨拶を済ませる。




 「突然で申し訳ないのですが、部屋は空いていますか?」


 「勿論。何処でも自由に使って頂戴」


フィーヤと呼ばれた女性はジークの問いに頷くと部屋の鍵を台の上に並べる。

遠慮なく4つの鍵を手に取るとコウガ達3人にそれぞれ手渡す。




 「先客が1人いるけど、仲良くね」


 「先客……?」


荷物を置きに部屋へ向かうジークの後ろ姿を見つめ言うフィーヤ。

彼女の言葉に振り返る事なく階段を登るジークは1人何かを呟きながら二階へと上がっていった。





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