Cashe Cashe

偽り




人は人と一緒なのに上も下も作ってしまう
もっともっと言葉が欲しくて伝わらなくて
膨らんだ袋に落ちているものをただ拾い続けた
あの人のようになりたい言いたい
何が必要なのか分からず求めて涙を流す

今、私は孤独 そう聞こえた
怖くて怖くて怖くて怖くて
震えたふりをして嘘泣きをして
すがってその手を離さず人の迷惑かけて
だけど天邪鬼な私は結局手を離す

偽りのない心を持っていれば
偽りのない言葉を持っていれば
私は笑顔を取り戻していたのか
“純”というものを拾い続けて
恐怖と闘っている私の声を聞いておくれ

耳から流れる音楽は私に語りかける
その声は誰のために歌っているのか分からない
膨らんだ袋に穴が空いてもただ拾い続けた
止まらない時間 私は何度も無駄な時間を過ごす
赤ん坊のように闇雲に言葉を打つ
イヤホンはめた私には人の怒り声なんて聞こえない

謝り続けた学校生活 私の上には同級生
近寄りたくても近寄れなかった
私が勝手に壁を作っていた
いつも出てくる二言「どうせ」
冷めた目で見る奥には助けを求める声

偽りのない心を持っていれば
偽りのない言葉を持っていれば
私は素直を取り戻していたのか
殺したのは自分 だけど人
断り続けて得られたのは虚しさ

きっと分かりはしない
愛なんて 夢なんて
分かろうとも思わないから

だって私は
偽りにとりつかれているのだから



*2010,05,16

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