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私は詩織の髪の毛をぐいっと掴んで自分の方へ引っ張った。
「あんたさぁーなんでツインテなワケ?似合ってないよ?しかも地味に下で結べばいいのに変に位置高いよね?自分かわいいとか思ってんの?」

そう。今更なんだが詩織はツインテの位置が高い。なんというかー……………メイたんぐらい高い位置で結んでるんだな…………だから……見てるこっちが吐く。

だ・か・ら・心優しい陽菜ちゃんは親切にみんなの体のことを考えて……………
「お前のその気持ち悪いツインテ……………ギッタンギタにしてやんよーーっ!」

私は叫びながら詩織に切りかかった。
次の瞬間詩織の変な位置にある長ったるい気持ち悪い髪の毛は地面へと落ちていった。

今日は悲鳴は聴こえない。聴こえるのは髪の毛がバラバラとたくさん落ちていく音。
詩織は悲鳴さえあげなかった。そして地面へ座り込んだ。


反応が薄い……
クラスの空気がおかしい………
静寂な教室…
あれ……あたしなんか……失敗した?まさかみんな本当に私が詩織をメイたんみたいにバラバラにすることを望んでた?

んで髪の毛だけだからみんなガッカリして静まり返っているの?

クスクス……

どこかで笑い声がした
よかった。みんな結局笑うんじゃん!!
心配させないでよ!
やっぱり私が正解。
詩織の髪の毛はいらないものなんだ!
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