怪異
そこには、縄文土器のような食器が、食卓に並んでいた。

その土器風の皿に乗っているのは、豚足ならぬ人間らしき足の骨だった。

匂いは生ゴミの数十倍はあろうか、かなり濃い匂いだ。

私は吐き気を催し、台所に向かう。

「ウッッ! ウワアッッ!」

なんと台所の流し台の中は血だらけで、ステンレスは見るかげも無く、飛び散った血で赤く染まっていた。

「なんだこれはッッ?」

私は一目散に玄関に向かって走った。

「バキッ!」

廊下に出る直前に足を取られ、襖を破りよくわからない部屋に転がりこんだ。

ちょうど背丈の2/3ぐらいの高さで、座るぶんにはいいが、立つのは疲れる高さだった。
倒れる時に肩と足首を打ったみたいだった。
打撲箇所をさすっていると…。
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