魅惑のヴァンパイア
優しい口調。


けれど落胆の色が伝わってきて、これなら怒鳴られて責められる方がマシだと思った。


「迷惑、すると思って……」


「どうして?」


「ヴラドのことを愛しているってことがバレたら、迷惑でしょう?好きになるなと固く言われていたのに……」


 ヴラドは私をじっと見つめた。


その目線が余りにも熱くて、どんな顔をしているのか見るのが恐くて、じっと握った自分の手を見ていた。


ヴラドが何も言わないので、恐る恐る顔を上げてみると、ヴラドは耳まで真っ赤になっていた。


「えっ!?」


 いつも冷静なヴラドが……


感情を表に出さないヴラドが真っ赤になって照れている。


夢でも見ているのではないかと思って、目を丸くしてヴラドを見つめた。


するとヴラドは、私の目を右手で隠した。
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