魅惑のヴァンパイア
自分の泣き叫ぶ声に驚いて、勢いよく起き上がった。


チリン……。


不思議な音色が聞こえた気がした。


身体を起して、一瞬で固まった。


……ここは、どこなのだろうか。


天蓋付きの大きなダブルベット。


白いレースのカーテンが、可愛らしく吊るされていた。


私は気色の悪い怪物達に囲まれて、ヴラドという貴公子に買われたはずじゃ……。
< 28 / 431 >

この作品をシェア

pagetop