白い想い

…こんなに熱あったんだ

先生に体温計を取られて、思わず顔を隠した
怒られそうであきれられそうで

「…38,9」

先生の体温計を見てつぶやいた
なんとも言えない声に先生の様子が気になった

だけど何だか見たくても見れなかった

そのうちだんだん意識がなくなっていて
夢をみたんだ

とても哀しくて切ない昔の夢

夢が終わって真っ暗な意識のなかで
つぶやいたんだ


恋なんて切ないだけ


…恋なんて、好きなだけじゃどうにもなんないんだから

< 25 / 30 >

この作品をシェア

pagetop