初恋*初彼
赤ちゃんを1度も
抱くこともなく
あなたは…
虎は、死んでいっちゃうのかな?
嫌だよ…
そんなの…嫌だよ…。
心の準備してたつもりだったけど、
本当にいなくなったりしないで…
虎がいないと、
あたし、立つこともできなくなっちゃうよ…。
あたしは、集中治療室に
入れてもらった。
機械音だけが
"ピッピ…ピッピ"
って、うるさく響く
虎とあたししか居ない部屋。
「虎…
生きてよ…
赤ちゃん…
あたしの次に
抱いてくれるんでしょ?」
虎は、かろうじて開けている状態の目で
必死にあたしを見ようとする。
あたしは、溢れ出す涙を止めることなどできなかった…。