都会の魔女
「拓也ー!拓也ー!!」

早苗は何度も拓也の名前を呼んだ。
しかし反応は無い。


そうこうしているうちに今度は、真由美が助け出されようとしていた。

窓からは持ち上げられないため
大人の男数人、力ずくで無理やり運転席のドアを取り外した。

エアバックには大量血が飛び散り
血だらけの腕がだらりと垂れさがっていた。

男たちが真由美の体を持ち上げようとした。

しかし真由美の下半身は、つぶれた車の中にはさまっていて、外に出すことができなかった。

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