都会の魔女
しかしヒロコの態度は昨日とは打って変わっていた。
彼女は急に別れたいと言い出したのだ。

突然の事に慎太郎は訳がわからず、動揺した。
「あの男が何か言ってきたのか?」

慎太郎が理由を聞いてもヒロコは
「もうあなたの事、好きじゃないから。」
としか言わない。

ヒロコはそれだけ言うと、慎太郎の気持ちも聞かずに無理やり追い返した。

「帰って!
もうあなたとは会わないから!!」

一方的に婚約破棄された慎太郎は、
その後も諦めきれずに何度も電話をしたり、手紙を書いたりしたが
ヒロコからは全く返事はなかった。
< 202 / 345 >

この作品をシェア

pagetop