都会の魔女
アビーはイシュの正面に立つと、手の平を上に向け軽く丸めると、それをイシュの頬に手を当てた。

涙は イシュの目から頬、そしてアビーの手へと伝った。

そうしてアビーの手の中は、イシュの涙で満たされた。

アビーはその手をイシュの頬から離すと、自分の口元へと運んだ。

そしてイシュの涙を口に含むと、ゆっくり飲み込んだ。

3人はしばらくじっとして、成り行きを待った。

しかし見たところ特に変わったところは無い。

イシュもアズラエルも首をかしげた。

アビーも首をかしげ、イシュに舌を出して見せた。

するとアビーの舌先にあった呪いの印の焼印は、きれいに無くなっていた。

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