都会の魔女
「みさき、久し振り。
あの日以来ね。」

するとみさきは
“ビクッ”
と怯えながら振り返った。

「さ、さおり・・・」

「ちょっと顔色が悪いけど、元気そうね。
今日はここで彼とデート?」

さおりは皮肉を込めて言った。

「デートなんて・・・
これから仕事の打ち合わせがあるの。

タカシさんとは最近会ってないわ。

仕事も忙しくなっちゃったし、最近体調も良くなくて辛いの・・・

それよりさおり、ごめんね。

ずっと話したかったんだけど、怖くて言えなかったの。」
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