初恋タイムスリップ【完】

約束

K高校…?


「あ、あの県内トップの男子校?」




「父さんの出身校なんだ。俺もどうしても入りたいんだ」




そうなんだ…



だからあんなに毎日、塾に通って頑張っているんだ。



私邪魔しちゃいけない。



成海くんの未来を邪魔しちゃいけない。






「成海くん…誤解してごめんなさい」





「わかってもらえてよかったよ」


成海くんは、私の頭をぽんぽんと優しくたたいた。





花火はきれいな、大輪の花をいくつも続けて咲かせていた。





「浴衣…似合っているよ。
今日ちょっと大人ぽいな」




成海くんがのぞきこむように言ったから、


恥ずかしくなって下を向いた。



「お母さんが浴衣を着せてくれて、少しだけメイクもしてくれたの」




「お母さんが?よかったな」





二人手をつないで、下から見上げる大きな花火は、最高にきれいな花火だった。





花火が終わると、私たちは川沿いをゆっくり歩いて帰った。





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