初恋タイムスリップ【完】



家の前の古い電柱についた、小さな丸い街灯が、

無言で立つ二人を照らしていた。


街灯なんて普段は気にもとめていなかったのに、

今日は、そんな小さな灯りさえも、すごく明るく感じた。


暗い畑の中にここだけ、

二人にだけ

スポットライトを当てられているような気がしてしまった。





あっそうだ、マフラーを返さなくちゃ。


そう思って、マフラーに手をかけた時






「俺とつきあってくれないかな…」






付き合う…




成海くんと・・つき・・あう・・


それって、


どういう・・




頭がぐるぐる回って、なんだかよくわからなくって…





えっと………








「桜木の事が好きなんだ」







< 25 / 237 >

この作品をシェア

pagetop