【解離性同一性障害の恋人】
本当は怯えてた。
答えを急がせたのは、もっと得体の知れぬもの…。
貴方の抱えてる何かに、もう気付いていたからなのかも知れない。
急速に惹かれ合うのに付き纏う不安。
その正体を知ったからこそ離れられなくなって、
知ってしまったからこそ一緒に居るのが辛くなった。
例えばもし出会うのが後何年か遅ければ、
過去にとらわれず向き合う事が出来ただろうか?
こうやって例え話を考える時だって、彼女より先に私と出会っていたら違っていたという可能性さえ浮かばない。