ドーンッッッ!!




だって、さ、ほら。



「タイヨウ…死んじゃダメですッ…!!!」



可愛いあの子が泣いてるんだ。



「タイヨウッ」



ルナ…




「聞こえないんですかッ?タイヨウ…タイヨウってばぁ!!」



聞こえてる。ちゃんと聞こえてるさ。



でも、何でだろう。



声が、出ないんだ。




「今…コレ、抜いてあげますからねッ!?」



ルナ、キミが持ってるその矢は。



…嗚呼、俺の胸に刺さってるんだね。



「太陽…ゴメン…ゴメン…!!!」



空澄。なんだよ、泣くなよ。



俺、まだ生きてんだろーが。


息だって…まぁ、苦しいけどさ。ちゃんとしてんだろ?



だからさ



「僕のせいだ…。僕が矢を放ってしまったから……。僕の…僕の…!!」



泣くなよ。




お前は笑ってる方が良いよ、アスム……。



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