Call My Name
「…たく、言うよなあ」

俺が苦笑すると、菅原がにやりと笑ってわき腹の仕返しに背中をバシッと叩いてきた

失礼な男だよ、全くさ

ズバッと言ってくるんだから

俺が年上だって、忘れてるだろ

「レン…」

か細い声がして、振り返ると瑞那が白い息を吐きながら、立っていた

「ミズ…? なんでここにいんだよ。家で待ってればいいのに」

「そうなんだけど」

瑞那が、ちらっと俺を見る

俺は両手を頭の後ろにやると、にこっと笑った

「さーってと、俺はアパートに帰るかなあ」

わざとらしく声を出しながら、俺はレンから距離をあけた

「あ、待ってくださいっ」

瑞那が、俺のコートを掴んだ

「あ?」

俺は足を止めると、瑞那の腕を見つめた

「俺?」

俺は自分の顔を指でさしながら、瑞那の目を見つめる

瑞那がコクンと頷くと、小さな箱を差し出した

「え?」

「チョコです」

「あ…まあ、それはわかるんだけど」

俺はレンのほうに目をやった

レンがちょっと不機嫌そうな顔をして、瑞那の背中をじっと見ていた

「あげる相手を間違えてない?」

「いえ…これは立宮先輩の分です。お店でバイトしてるって、ついさっき知ったから…」

瑞那がちらっと近くにある洋菓子店に視線をやった
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