ケータイ小説ストーカー

花音の返事は徐々に素っ気なくなり、第三者的に見れば明らかに距離をおこうとしている事が分かった。

しかし自分がNo.１だと信じて疑わない萌絵は、その事に全く気付かなかった。

むしろ返事が遅れたり短文になった事を、体調の悪化や花音の人気に嫉妬する他の作家による嫌がらせの為だと考え、返事が無くても定期的に感想掲示板の書き込みをした。


その状況に、花音は徐々に嫌気が差し、萌絵の存在が疎ましくなった。

そしてついに、ちゃん付けで呼んでいた名前を、"萌絵さん"と書く様にした。そうすれば、少しでも自分の気持ちが伝わるのではないかと考えたのだ。


しかし、自信に満ち溢れ、花音にとって絶対的に必要とされていると信じる萌絵は、その変化に他者の介入があると考えた。

「あの人だけ特別扱いはおかしい」だとか、「ちゃん付けで呼ぶのは止めた方が良い」とか…


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