妹A ~5人兄弟+1~

スバルはつかさと歩いたあの川沿いの道を歩いていた。



夜風が熱くなった心を微かに冷ましてくれる気がした。



さっきは…



この夜道をどれだけ明るく感じながら歩いただろう。



数時間後にやってくる『明日』がどれだけ待ち遠しかっただろう。



『明日』は、限りない希望と強い自信に満ち溢れていた。



それが―



今は1番やって来て欲しくない存在へと変わり、何も見えなくなってしまった。



何を、どう、考えればいいのだろう。



今から自分はどんな作業をしなければならないのだろう。



「先」はあるのか?



スバルは…何も分からない。



ただ、このままずっと歩いていたかった。

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