妹A ~5人兄弟+1~
「あぁ…」



その人は納得したようにまた笑った。



「確かに綺麗ですよね。でも実物はもっといいですよ。海と空が溶け合う感じは死ぬまでに1度見た方がいい」



「見た事あるんですか?」



「ありますよ。何度も。釣りが趣味ですから」



「釣り?楽しそう…。今度連れて行ってもらえませんか?」



つかさは目をキラキラさせて初対面のその人に聞く。



「えっ?あぁ、いいですよ。いつでも」



一瞬、驚いたものの、その場のリップサービスのつもりで軽く答えた。



「…それで、何かお探し物ですか?」



「えっ、…店員さん?」



「はい」



ニッコリと柔らかくその店員が微笑む。



「私、お客さんかと…。お仕事中にすみませんでした。」



つかさは軽く頭を下げた。



「全然構わないですよ。お探し物があればお手伝いさせて頂きますが」



「あの…、星の本を探してて。別に詳しいのじゃなくて、星の写真がたくさん見たいんですけど」



「それならこちらの写真のコーナーに置いてあります」



店員はゆっくり歩きながらつかさを誘導した。

< 40 / 301 >

この作品をシェア

pagetop