Call Your Name
立宮君かぁ。
1人かな?
「おい、弟~」
何の気兼ねもなく話しかけられるのは、ツバキが立宮先生の恋人だから。
「……んだよ、ツバキかよ。つか俺は弟じゃなくて景だっての!」
「うっせぇな。てめ、なに椅子無駄に使いやがって。2人分貸せ。」
立宮君は少し顔を歪ませていた。
あたしにはそれが、立宮君の「助けて」っていうサインなんじゃないかって思って、つい、声をかけてしまった。
「立宮君?」
「あ?」
「あ………の、椅子ありがとう。」
「あぁ。」